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住み替えで今の家を売って新居を買う段取り・資金計画

住み替えで今の家を売って新居を買う段取り・資金計画

この記事の要点

  • 資金計画を優先する場合は売り先行、新居探しを優先する場合は買い先行も選択肢になります
  • 売却と購入のスケジュールを合わせられれば、仮住まい期間や引っ越し回数を抑えられる可能性があります
  • 住宅ローン残債があっても住み替えは可能。売却代金で完済できるかを先に確認しましょう
  • 買い先行は二重ローンのリスクがあるため、買替え特約や買取の併用を検討します
  • 査定額だけで会社を選ばず、複数社で査定の根拠や対応も比較します

静岡県のほぼ中央に位置する藤枝市は、JR東海道線で静岡駅まで約20分という通勤のしやすさもあり、家族構成の変化に合わせて住み替えを検討するケースもあります。とはいえ「今の家がいくらで売れるか分からないまま新居のローンを組んでよいのか」と不安を抱く方は多いものです。「売却と購入のタイミングがずれて仮住まいになったらどうしよう」という心配も、決して珍しくありません。こうした不安を整理するうえでは、売却と購入の順番を検討することが重要です。この記事では、藤枝で住み替え・売却を考える方に向けて、自宅を売って新居を買う場合の段取りを一通り解説します。売り先行・買い先行・同時進行それぞれの違いから、住宅ローン残債と二重ローンの扱い、査定から引き渡しまでの手順、相談先の選び方まで順を追って見ていきます。なお、ここで扱うのは自宅の売却と購入を組み合わせる住み替えであり、賃貸への引っ越しは対象外です。

藤枝での住み替えに伴う不動産売却とは、住み替え先の購入や引っ越しに合わせて、現在の住宅を売却することです。売却時期や資金計画、売却方法を検討しながら進めます。



藤枝で住み替えを考えたら「売り買いどちらを先にするか」が重要なポイント

どちらを先に進めるかによって、資金計画やスケジュールの組み方が変わります。まずは自分たちに合う型を決めることから始めましょう。

住み替えの進め方は、売り先行・買い先行・同時進行の3パターンです。主な違いを整理すると、次のとおりです。

進め方

特徴

主なメリット

主な注意点

売り先行

今の家を売却してから新居を購入する

売却代金を確認して予算を組みやすい

仮住まいや引越し費用が増える場合がある

買い先行

新居を購入してから今の家を売却する

希望する新居を先に確保しやすい

旧居の売却まで二重ローンや維持費が発生する可能性がある

同時進行

売却と購入の時期をすり合わせる

引越し回数や仮住まい期間を抑えられる可能性がある

売却・購入双方の日程調整が必要になる

どれか一つが正解というわけではありません。家計の状況や新居への希望、今の家の売れやすさによって向き不向きが分かれます。3つの型の違いを理解したうえで、無理のない型を選ぶことが住み替えをスムーズに運ぶ第一歩になります。

売り先行(売却を先にする)の特徴と向いている人

売り先行は、今の家を売却して資金を確定させてから新居探しに移る進め方です。売却代金を確認してから新居の予算を検討できるため、資金計画を立てやすくなります。また、新居の購入期限に追われにくいため、売却条件を検討する時間を確保しやすい方法です。

一方で、新居が見つかるまでの仮住まいが必要になる場合があり、家賃と引越し費用が二重にかかる可能性があります。今の家の売却額が分からない状態で新居のローンを組むことに不安がある場合は、売り先行を検討しやすいでしょう。

買い先行(購入を先にする)の特徴と向いている人

買い先行は、新居を購入してから今の家を売却する進め方です。新居を先に確保できる一方、旧居の売却が完了するまで二重ローンや維持費が発生する可能性があります。現在の住宅ローン残債、新居の借入可能額、旧居の売却期限を確認したうえで検討します。

売却と購入を同時に進める「同時進行型」という選択肢

売却と購入のタイミングを合わせられる場合は、同時進行型も選択肢になります。売却と購入のスケジュールを合わせられれば、引越し回数や仮住まい期間を抑えられる可能性があります。売却と購入のスケジュールを調整しやすくする方法の一つとして、同じ不動産会社に相談する方法があります。

ただし、両方が同じタイミングでまとまる保証はなく、どちらかを優先せざるを得ない場合もあります。新居の購入を先に決める場合は、旧居の売却を条件とする買替え特約を設定できるか、契約前に不動産会社へ確認する方法があります。特約の内容や適用条件は契約ごとに異なります。売却期限が迫った場合に備え、買取についても事前に条件を確認しておく方法があります。

住み替えのタイミングを判断するポイント

「いつ動くか」は、ローン残債と市場の実態などの材料をそろえて判断することが重要です。

住み替えのタイミングを判断するための3つの確認事項

住宅ローンが残っていても住み替えは可能か

住宅ローンが残った状態でも、住み替え自体は可能です。売却代金でローン残債を完済できれば、抵当権を外して引き渡せます。問題になるのは、売却額が残債を下回る「オーバーローン」のケースです。不足分を自己資金で補うか、住み替えローンなど残債の扱いを含めた融資を検討することになります。

残高を把握しておくことで、新居の購入予算や借入額を検討しやすくなります。今の家の査定額とあわせて、早めに金融機関へ残高を確認しておきましょう。

藤枝市の不動産相場を売却判断の材料にする方法

相場は「今売るべきか」を考える材料になりますが、藤枝市のような地方都市の相場は、全国的な地価の動き方とは必ずしも一致しません。令和8年地価公示では全国の住宅地・商業地が5年連続で上昇したと報告されているものの、あくまで全国平均の傾向であり、藤枝市個別の値動きを示す数字ではない点に注意が必要です[出典5]。

国土交通省の不動産情報ライブラリが公表する実際の取引データから、藤枝市の土地(宅地)の取引価格を確認できます[出典1]。取引価格は時期・立地・面積などによって異なるため、個別物件の売却価格を示すものではありません。実際の売却価格を検討する際は、取引事例とあわせて不動産会社の査定も確認しましょう。

築年数・広さが売却価格に与える影響

築年数が古いからといって、必ずしも売れにくいわけではありません。建物の構造や管理状態、リフォーム歴、立地条件によって評価は変わります。「古いから売れない」と決めつけず、まずは現状のまま査定を受けて市場での評価を確認しましょう。

広さについても同様で、部屋数や間取りの使い勝手は床面積だけでは測れません。同じ築年数・同じ広さでも、立地や物件状態などによって評価は異なります。個別の査定を通じて価格の目安を確認しましょう。

藤枝市で家を売る手順を契約から引き渡しまで解説

売却は『相談→査定→媒介契約→売却活動→売買契約→決済・引き渡し』という流れで進みます。各段階で確認事項を整理しておきましょう。

査定依頼から売却相談までの流れ

最初のステップは不動産会社への相談です。希望価格や引越し時期、諸費用の見込みを伝え、家庭の事情に合った売却プランを提案してもらいましょう。複数社に声をかけておくと、後の比較検討がしやすくなります。相談のあとは査定です。建物の状態や設備、土地の広さ、周辺環境を確認し、市場動向や過去の成約事例をもとに適正価格を算出してもらいます。

媒介契約を結んで売却活動を始める

査定額や担当者の対応を比較し、依頼先と媒介契約を結びます。媒介契約には「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」があり、複数社に同時依頼できるか、レインズへの登録義務があるかといった違いがあります。どの契約形態を選ぶかで、その後の販売活動の進め方が変わってきます。契約後は、インターネット広告やチラシ、内覧対応など会社ごとの手法で買主を探す活動が始まります。担当者からの連絡頻度や報告内容を確認しておくと、販売活動の状況を把握しやすいでしょう。

売買契約から決済・引き渡しまでの流れ

購入希望者が現れたら、価格や引き渡し条件を調整し、双方が合意すれば売買契約を締結します。契約時には手付金の授受が一般的で、引き渡し時期や設備の状態に関する取り決めも盛り込まれます。決済日には残代金を受け取り、鍵の引き渡しと所有権移転を同時に行えば売却は完了です。決済と引き渡しの日程を確認し、新居の入居日との間に期間が空く場合は、仮住まいの必要性も含めてスケジュールを検討しましょう。

仲介と買取、どちらを選ぶべきか

売却方法には、不動産会社に買主を探してもらう「仲介」と、不動産会社が直接買い取る「買取」の2種類があります。仲介は、買主を探しながら売却条件を検討したい場合や、売却時期にある程度余裕がある場合に選択肢となります。住みながら売却活動を進められますが、成約まで一定の期間がかかり、仲介手数料が発生します。

買取は、売却時期を短くしたい場合や、広告掲載などによる周囲への情報公開を抑えたい場合に選択肢となります。現状のまま売却でき期間を短縮しやすい一方、仲介に比べ価格は低めになる傾向があります。藤枝市で住み替えのために売却する場合も、売却期限や希望価格、住宅ローンの残債などを踏まえて方法を検討しましょう。

住み替えで注意したい資金計画とリスク

資金計画を立てる際は、売却価格が想定を下回る可能性も考慮し、余裕を持った予算を設定しておくとよいでしょう。

売却価格が想定より下がる可能性と対策

査定額はあくまで見込みで、実際の成約価格と異なる場合があります。査定額だけで依頼先を決めず、査定の根拠や周辺の成約事例も確認することが重要です。

複数社の査定額を比較し、金額の根拠や周辺の成約事例について説明を受けたうえで依頼先を検討しましょう。売り出し価格は、周辺の成約事例や物件の状態などを踏まえて設定することが重要です。担当者と価格設定の根拠や値下げの判断基準を事前に確認しておくと、売却方針を共有しやすくなります。

買い先行で二重ローンになるリスク

売却が長引くと、旧居と新居の住宅ローンを同時に返済する期間が発生する可能性があります。あらかじめその期間の返済額を確認しておきましょう。

二重ローンの負担を抑える方法として、売却期限などの条件を定めた買替え特約を付けられるか、契約前に確認する方法があります。また、買い先行で売却期限が決まっている場合は、買取の条件も事前に確認しておく方法があります。

住み替えにかかる諸費用の把握

住み替えでは、売却時の仲介手数料に加え、新居購入時の登記費用や住宅ローンの諸費用、引越し費用など複数の出費が重なります。売却相談の段階でこうした諸費用の見込みを担当者にヒアリングしておくと、資金計画の抜け漏れを防ぎやすくなります。

売却で利益が出た場合は、譲渡所得への課税も視野に入れておきたいところです。マイホームの売却では、所有期間の長短にかかわらず譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。対象は現在住んでいる家屋、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却するものです[出典3]。買い換え先を取得する場合には、一定の要件を満たすと譲渡益への課税を将来へ繰り延べる買換え特例もあります。令和8年4月1日現在、この特例は令和9年12月31日までにマイホームを売ることが要件の一つです[出典2]。居住期間や所有期間、売却代金などにも要件があり、3,000万円特別控除とは併用できません。適用可否は状況によって異なるため、税務署や税理士へ確認してください。

藤枝市で住み替えの相談先を選ぶポイント

相談先を選ぶ際は、査定額だけでなく、複数社の提案内容や担当者の対応、売却方針などを比較するとよいでしょう。

資金計画を整理したら、次に売却と購入の両方について相談できる不動産会社を検討します。

複数社に査定を依頼するメリット

複数社の依頼であれば査定額や価格の根拠を比較でき、売り出し価格を検討する際の材料を増やせます。オンライン査定などでは、物件情報や連絡先を入力して依頼できるサービスもあります。新居の購入時期や引越し希望時期が決まっている場合は、その時期を不動産会社に伝え、売却開始時期や査定時期を逆算して相談しましょう。

担当者の対応を確認して会社を選ぶポイント

会社を選ぶ際は、返信の早さや説明の丁寧さ、連絡頻度などの対応面も確認しましょう。売却活動には一定の期間を要する場合があるため、担当者との連絡方法や報告頻度も事前に確認しておきましょう。ホームインスペクションを実施する場合は、調査結果を購入希望者への説明材料として活用できます。査定額の根拠を説明してくれるか、疑問に回答してくれるかも判断材料になります。

藤枝市のまちなか空き家バンクも確認する

今の家が住み替え後に空き家になる見込みがある場合や、購入を考えている物件が空き家である場合は、藤枝市が運営する「藤枝市まちなか空き家バンク」も選択肢に入ります。市内の放置空き家の解消を目的に、売却・賃貸を希望する空き家の情報を公開する仕組みです[出典6]。

登録物件の購入時には、一定の要件を満たすことで藤枝市の空き家関連補助制度を利用できる場合があります。ただし申請は売買契約を締結する前に行う必要があります[出典6]。登録には、市の空き家台帳に登録されているか1年以上の空き家状態が確認できること、宅地建物取引業者と媒介契約を締結していることなど、いくつかの要件を満たす必要があります[出典6]。取引は市が仲介するわけではなく、各物件を取り扱う不動産会社に直接相談する形です[出典6]。制度の対象要件や申請時期などについては、藤枝市住まい戦略課へ確認しましょう。


まとめ

藤枝市で住み替えを進める際は、現在の住宅ローン残債、新居の購入予算、売却・購入のスケジュールを整理しておきましょう。資金計画を優先する場合は売り先行、新居探しを優先する場合は買い先行、売却と購入のスケジュールを合わせたい場合は同時進行も選択肢になります。査定額だけで会社を決めず、査定の根拠や諸費用も含めて比較しましょう。

まずは、今の家の価値と住宅ローン残債の差を確認しておきましょう。住宅ローンの返済予定表や金融機関のWebサイトなどで残債を確認し、不動産会社の査定額から売却にかかる諸費用も差し引いて、住み替えに使える資金を概算しておきましょう。売る時期も新居も決まっていない段階でのご相談で構いません。お問い合わせの際は、現在の住宅の所在地、住宅ローン残債、希望する住み替え時期などをお知らせいただくと、相談内容を整理しやすくなります。

出典

  1. [出典1] 不動産情報ライブラリ 不動産取引価格情報(国土交通省)|静岡県藤枝市 — https://www.reinfolib.mlit.go.jp/#xit001
  2. [出典2] No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3355.htm
  3. [出典3] No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
  4. [出典4] 住まい戦略課/藤枝市ホームページ — https://www.city.fujieda.shizuoka.jp/soshiki/toshikensetsu/akiya/index.html
  5. [出典5] 報道発表資料:全国の地価動向は全用途平均で5年連続上昇 ~令和8年地価公示~ - 国土交通省 — https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo04_hh_000001_00074.html
  6. [出典6] 藤枝市まちなか空き家バンク/藤枝市ホームページ — https://www.city.fujieda.shizuoka.jp/soshiki/toshikensetsu/akiya/gyomu/akiyabank/25096.html?q=1

※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。


この記事の著者

著者 中野 安親
著者

中野 安親

代表取締役

静岡県中部エリア(藤枝市・焼津市・掛川市など)を中心に、地域密着の不動産サービスを展開する株式会社SPRING所属。

賃貸仲介から売買仲介、さらにはマンション経営オーナー向けの賃貸管理まで、住まいに関する幅広い領域を担当。

豊富な現場経験と、賃貸・売買の双方にまたがる深い専門知識を活かし、お客様一人ひとりのライフステージやニーズに寄り添った最適な住まい提案を行っている。

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